ひとりごと

つきみおが長文でひとりごとを言います

日記(スピッツのCDを買う)

 9/10ずいぶん涼しい。湿度はある。
その日あったことがなくなってしまわないように日記をつけたいと思っているため(その割に頭の中のことしか書いてないが)、その日あったことをなくしてしまいたいときには日記が書けない(というか書かない)ということに気がついた。そんなに切実になくしてしまいたいようなことがあったわけではないのだが、昨日と一昨日は割とスキップしてしまいたいチャプターだったのでスキップした(あと、ズボラだからスキップした)。ひとつくらい書いておくとしたら、昨日は22時くらいに仕事が終わって、そこから先輩に誘ってもらってお酒を飲みに行った。終電で帰りますと強い意志で言った私はとても成長したと思う。断りづらい相手だと言うわけではなく、ただ単に私にとって断るということは絶望的に難しいことだというだけなのだが。断るのが苦手すぎて大抵のことを断らず、そして断るとなったときには慣れていなすぎてとてもひどいやり方で断ってしまったりするのである。バカかなと思う。先輩とはたわいもない話で盛り上がり、たくさんかわいがってもらう。単純なのでうれしくなる。その先輩はものすごいコミュ強で仕事に前向きで、すごいなあ、こういうふうになったら正解なんだろうなあと思う。全く健康な精神状態で何ひとつ不自由なく生きていて何もつらくないし何も大変じゃないし何も病んでいないのに常に生きていくことが不可能であると頭の片隅で思っている甘ったれた人間であることが、とてもむなしくなる。前向きな人と話していると前向きな姿勢になっていくのが自分でもわかるけれど、同時にその姿勢がハリボテであることもまた自覚している。ハリボテの前向きさで頑張り続けることなどできずどこかで足がもつれて転倒することを体が覚えていてこわくなる。そしてまたやっぱりきちんと生きていくことができないとウジウジする。そんなことを繰り返しているなあと考えているうちに上の空のまま日々が過ぎていくから、こうして何の出来事の記録にもならない日記が出来上がっていくのである。


はあ。なんの話かしらこれ。今日はお酒が残っていて朝はムニャムニャとしており、このままでは逆に休んだ気がしないと思ったため外に出ることを決意する。いつもの街に服やアクセサリーなどを見に行ってもよかったのだけど、目当ての品がないため買うかどうか決められずに迷い悩みつかれて悲しくなって帰ってくる自分が想像できたので、CDを買いに行くことにする。私にとってスピッツのCDを買うという行動にはなんとなく特別な意味があって、それはどちらかというと嬉しさ楽しさのためではなく鬱屈した気持ちの救いとして行われるべき行動である。我ながらこんな暗い目をしたファンは気持ち悪いと思うのだが、私にとってのスピッツとは、根本的には幸せをくれる存在であるというよりも救いをくれる存在なのであり、「生きていくことが不可能である」ということをいっとき忘れさせてくれる存在なのだ。


行動圏内になんとCDを売っている場所がないというので、はじめてお茶の水ディスクユニオンに行ってみた。スピッツのレコードは流石になかったが、CDコーナーで8cmCD3枚と惑星のかけらのCDを発見し、こんなに買ったら乱獲になってしまうのではないかと心配しつつも、すまんが私は買うぞ、買いました。狙っていたのは空の飛び方だったので、そのまま神保町まで歩いていく。神保町のディスクユニオン、特に何もなし。残念。そのまま古本屋をあてどなく彷徨いつつ駅に向かう。
前住んでいた家の近くにはBOOKOFFがあって、その BOOKOFFは田舎のくせに本当に最強で、私はそこでクラシックのレコードも買ったし数々の本も買ったしそしてなによりスピッツのCDがたくさんおいてあったのだった(中古で買ってごめんなさい)。ハチミツもハヤブサも花鳥風月も色々衣も三日月ロックも、みんなそこで初回限定盤を手に入れた。空の飛び方もあったのではないかな。なつかしいBOOKOFF。心がくたびれているとき行くべきなのは、気取った本屋やCDショップではなく、本もCDもDVDもゲームもレコードもごちゃごちゃと置いてあるこのチェーン中古店なのかもしれない。
駅に向かう途中でやっぱりなんか珈琲とか飲んでいきたいかも〜なんて思ったので怪しげな地下の珈琲店に入ってみる。思いの外とてもよかった。大学の頃よく行っていた喫茶店に似ていた(ケーキはその喫茶店のほうが美味しかった)。すみっこのカウンター席でガトーショコラとコーヒーを飲みながら戦利品の惑星のかけらの歌詞カードを読む。歌詞カード……歌詞カードいい……(泣)歌詞カードで読むと特に僕の天使マリの歌詞がたまらなく好きだ。ハニーハニーも好きだ。日なたの窓に憧れてもいうまでもなく好きだ、まあみんな好きなんだけどね。「作詞作曲」が書いてあるのもいい。時間が書いてあるのもいい。わーーーーん、いい…………いいわ…………。8センチCDも家に帰ってかけてみたら音がとてもいい。レトロで。部屋に座り心地のよい椅子が欲しい。その椅子に座ってずっとスピッツを聴いていたい(今は床に座っているので腰がいたい)。椅子欲しいな。背もたれが柔らかくてさ、肘置きとかあるやつ。あ?なんで椅子の話になってるんだ?よくわかんないな私の頭の中は。まあいいや。いつか、こんど、頭の中の自由な動きに任せてひたすらスピッツのことを書き殴りたいな、ずっと思ってるけど。怪文書になるねきっと。おわり!