ひとりごと

つきみおが長文でひとりごとを言います

日記(倦怠感、ムサカ、今どこで何してる)

8/27

・朝の5時ごろに目が覚めてしまい、眠れなかったせいか、仕事中の倦怠感が尋常でなく、とても残業できるようなテンションではなかったので、定時で退社した。おそろしいのは、この倦怠感に理由がないような気がすることだ。眠れなかったとはいうけれども、その程度の寝不足はよくあることであるし、むしろそうではなくて、私の標準的な体調がこの「尋常ではない倦怠感」のような気がするのである。アドレナリンが出て一時的に倦怠感を忘れることはあれど、それはむしろ非日常のことなのであって、私にとっての日常は、この全身から炭酸が抜けていくような、重く生ぬるくひりついた倦怠感の中にある。

・ずいぶん長いことフランス語をうっすらとやり続けている人生だが、全くできるようになったという感じがしない。特に単語。自分にとって関係ないと判断した単語を覚えることができない。何かを自分にとって関係のあるものにすること。自分の膜の内側に取り込むこと。味のする状態にすること。泣きそうなくらい、困難。

・軽々と生きていけたらよいのに。

・今年の夏は、まだ路上に落ちた蝉を見かけていない。何かに食い荒らされた蝉のはらわたや翅などは落ちているのに。盛夏の頃の鳴き声からは、ひとところに何十匹もいたように思われたのに、皆、どこで死んでいったのか。それとも、上手なアカペラコーラスグループのように、数匹であの音の厚みを出していたのだろうか。今朝地面に散らばっていた翅や脚は、そのコーラスグループメンバーのうちの1匹のものであったのか。

・最近は、ナブッコ前奏曲が好き。ヴェルディ前奏曲は、一続きの夢のようだ。

・何を考えて生きているのだろう、日々。ぼんやりとしているうちに時間がどんどんすぎていく。週末に作ったムサカもどきが美味しい。ムサカにはトマト缶を使うのだが、最近高いので割愛。上に載せるマッシュポテトは潰すのが面倒なので一緒に煮込んだ。焼いてない、上に何も乗せないので。原型は全くとどめていないが、遡ればムサカに辿り着くため、これをムサカの一種とする。

・先週末、黒バスの原画展に行った。笠松先輩は今も昔もかっこいいままだった。皆、高校生でかわいいと思った。青春をしていた。みんな元気にしているだろうか(私にとっての黒バスのキャラクターは、今もどこかで歳を重ねて生きている旧友のような気がしてしまう)。藤巻先生、絵が上手だった。青峰くんのフォームレスシュート(後ろに倒れながら打ったもの)は、別の紙に正立の角度で描いたものを切り取って原稿に貼り付けていた。アナログ原稿には、制作の過程が堆積していて、地層のようにその時間を遡れるのだった。デジタルは無時間だ。と思う。下に何も残らない上書きがこわい。

・夜明けが遅くなり、日没が早くなった。太陽の光が少し黄色くなった。

・前田昌良の彫刻のような動きで生きている。